※開発の目的
・自転車で旅行するための専用ソックスを作りたい
・旅先に持ってゆく荷物を少しでも軽くして、量も減らしたい
・旅先や途中で靴を脱いでもムレない、臭わない靴下が欲しい
・輪行で電車や乗り物に乗るときに「違和感」のない靴下が欲しい
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自転車を折り畳んで(または分解して)旅行に出かけたりすることを「輪行」といいます。
日帰りの時もあれば、泊りの用意をして宿泊することもあります。
世の中に自転車用ソックスは沢山あるのに、「輪行」用のソックスは無い。
そこで「輪行」専用ソックス開発に至った背景をお話します。
 
※悩み
その1.荷物が増える
 日帰りならあまり気になりませんが、泊りの場合はあれやこれやと荷物が増えます。当然自転車のバッグやリュックに入れられる荷物は限られていますので持ってゆくものを取捨選択する必要が出てきます。たかが靴下であっても持ってゆく足数を減らして少しでも荷物を軽くしたい・・。
     
その2.蒸れる
 自転車をこいでいる時はあまり感じませんが、止まった時は結構な汗が出てきます。当然靴の中も蒸れています。旅先で良さそうなカフェや休憩場所に立ち寄った時に、靴を脱いでほっとしたいな・・・と思っても靴下が汗で湿っていては臭いが気になってとてもそんな気にはなれません。ましてや靴を脱いで上がる和食店などはかなり勇気が要ります。そして帰りに自転車を畳んで電車などで帰る時にも蒸れた足の臭いが気になる・・。それが悩みの種でした。
       
その3.服装に合う自転車ソックスがない
 「輪行」の時は自転車にひたすら乗るよりも、途中で食事をしたり、気になった建物やお土産屋さんに立ち寄ったりすることが多くあります。また、行き帰りは電車など人の多い場所を移動したりします。そのため服装がロードバイク用のピッタリとしたジャージやパンツだとちょっと恥ずかしいので、少しカジュアルなシャツを着たり膝下のショーツを履いたりします。靴下はというと、よくある自転車用だとやはり目立つように派手なカラーやロゴが入ったものが多く、なかなかカジュアルな服装に合うものは見つかりませんでした。でもカジュアルな靴下はペダリング時にしっくりこない。
そこでカジュアルな服装と違和感のない、しかも自転車用としてしっかり使える靴下が欲しい。

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※これらの悩み解消するために考えたこと
その1.荷物を減らす
 荷物を減らすには2足持ってゆくところを1足に、3足持ってゆくところを2足にすれば良いことは分っています。では今日履いた汗まみれの靴下を明日も履きたいか・・?それは嫌です。ならば宿泊先で夜に洗って一晩で乾く靴下があれば次の日もきれいな靴下を履くことができる。ということで一晩の部屋干しで乾く靴下を目標としました。
 
その2.蒸れない、臭いが気にならない
 靴の中でかいた汗をすぐに吸って肌側に水分は残さない、吸った水分は外部に放出する、汗のいやな臭いを防ぐ。この機能を高いレベルで実現できる糸が見つかるか。それが問題解決には不可欠です。
 
その3.カジュアルな服装と違和感のない自転車ソックス
 膝下やクロップド丈のパンツにも合わせられるよう靴下の丈はショート、色目は落ち着いた色が欲しい。だけどそれだけではただのカジュアルな靴下になってしまう。カジュアルな雰囲気でありながらも自転車用ソックスとしての機能を充実させるために次の目標実現を目指しました。
 
・足へのフィット性
・高い通気性
・ペダリング時に足の力を効率的にペダルに伝える
・夜間走行時に車から視認されやすい安全装備としてのソックス
 
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※考えたことを形にするために工夫した点
その1.一晩で乾く靴下
 一番乾きやすい素材はナイロン、ポリエステル糸ですが、これらの化学繊維は水分を吸ったり内部に水分を閉じ込めたりすることが苦手です。一方、綿糸は水分を吸うのは得意ですが吐き出すのが苦手なので乾きにくい。その両方の弱点を解決する糸がウールです。ウールは水分を吸って吐き出す「吸放湿性」に優れているため、洗った靴下を一晩部屋に干しておけば翌朝には乾くことが期待できます。
    
その2.蒸れない、臭いが気にならない
 この問題もウールの「吸放湿性」による調湿機能がキーワードです。ウールは吸った湿気を繊維の中に閉じ込めてしまうので、肌に接する表面は蒸れずにサラッとしています。そして閉じ込めた水分を外に発散します。またウールは優れた防臭機能も特長の一つですので、臭いの問題も軽減されます。
 
その3.カジュアルな服装にも違和感なく、高機能な自転車用ソックス
【目標実現のためにこだわった点】
・足へのフィット性
 靴下全体に伸縮性の高いポリウレタンを使用し、足の部分に応じて最適な圧力に調整することで足にフィット
・高い通気性
 足甲部は通気性に優れたメッシュ編みを施し、汗を効率的に発散
・ペダリング時に足の力を効率的にペダルに伝える
 従来からテストを重ねていたグリップ力に優れたマイクロファイバー糸をカカト、つま先に採用。
 靴下とシューズのズレを抑えてしっかりとしたペダリングが可能に

・夜間走行時に車から視認されやすい安全装備としての靴下
 足首部分360°にリフレクター(再帰反射糸)を挿入、夜間走行時に車のヘッドライトに反射し
 ドライバーからの視認性を高めて安全性の向上


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これらの開発を経て理想的な「輪行」ソックスが完成しました。
ぜひ一度お試しください。
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